2019年10月から始まった、ぽかぽかインタビューの「うみまち仕掛人」シリーズ。
蘇我・千葉みなとの今にクローズアップして、うみまちを盛り上げる活動に取り組んでいる“仕掛人”を取材しています。
●ジェフユナイテッド株式会社の佐藤正典さん
第15弾でご紹介するのは、ジェフユナイテッド株式会社 総務部 指定管理推進室でお仕事をされている佐藤正典さんです。
△ 佐藤さんのお写真
佐藤さんは、前回のうみまち仕掛人シリーズでインタビューした寒川消防団の服部さんからご紹介をいただきました。
↓↓服部さんのインタビュー記事はこちらから
佐藤さんのお勤め先であるジェフユナイテッド株式会社は、千葉市蘇我スポーツ公園の指定管理者「SSP UNITED」の構成員であり、公園の管理運営を行っています。
今回の取材では、千葉市蘇我スポーツ公園内にあるフクダ電子アリーナにお邪魔しアリーナ内の景色とともに、佐藤さんの蘇我エリアとの出会いやお仕事の内容、地域との関わりなどについてお話を伺いました!
△ 取材の様子
●蘇我エリアとの出会い
― 佐藤さんはいつ頃から蘇我エリアと関わりを持つようになられたのでしょうか。
「私がジェフユナイテッド株式会社に入社した2005年からです。丁度フクダ電子アリーナができる年で、入社をきっかけに蘇我エリアと関わるようになりました。入社が決まってアリーナができる前に蘇我エリアを散歩してみたのですが、当時はお店も少なくて静かで落ち着いたまちという印象でした。工場のまちという印象も強かったです。」
△ フクダ電子アリーナ
― 入社した2005年から2022年現在まで蘇我エリアの印象に変化はありましたか。
「大きく変わったと思います。まずは、フクダ電子アリーナ、その他にもテニスコート、多目的グラウンド、野球場などができて、蘇我スポーツ公園が整備されていきました。同時期にハーバーシティ蘇我が開業して、蘇我のまちには商業施設も増えていきました。それから多くのお客様が訪れるようになって、賑わいも生まれてきたなという印象です。」
― 佐藤さんの考える千葉市のうみまち、蘇我のまちの魅力を教えていただきたいです。
「蘇我は交通の便がいいというところが魅力的ですね。電車では京葉線、自動車ではアクアラインで東京との往復がしやすく、色々な場所に行き来できる分岐点という印象があります。その他の魅力として、お仕事で地域の方々と関わる中で、優しくて温かい人柄の方々が多いという印象も持ちました。また、蘇我に住む方々とワークショップで蘇我の魅力について考える機会があり『蘇我は商業施設が多い一方で、人ごみが多すぎず、適度に落ち着いてる居心地のよい人肌のようなまち』というお話を聞きました。私自身もその話にはとても共感しましたね。ここ千葉市蘇我スポーツ公園では、散歩やスポーツができて、Jリーグの試合観戦や音楽フェスティバルなども開催しており、楽しめるエリアだと思います。」
居心地のよいまちという点には、私も蘇我のまちづくりに取り組んでいる身としてとても納得しました。その中でも、佐藤さんがお仕事をされている千葉市蘇我スポーツ公園はスポーツやイベントという面でまちに貢献しているのですね。
●蘇我をスポーツを楽しむことのできるまちへ
― 今後の蘇我エリアにどのような変化を期待されていますか。
「スポーツを中心として更に多くの方々が集まるまちを目指していきたいです。現在、蘇我スポーツ公園内にはテニスコートやサッカー場などがあります。昨年2021年の9月に“ゴルフパーク”ができ、2022年4月にはスケートボード場である“ボードエリア”も完成しました。そういった施設の整備が進む中で、アリーナで開催するJリーグの試合観戦はもちろん、一つに限らず様々なスポーツ、施設をつなげて楽しめる環境をこれからもつくっていきたいですね。そして、居心地のよいまちをつくるために貢献していきたいです。」
△ 公園内の案内図
― 様々なスポーツ、施設をつなげるために具体的にどのような活動をされていますか。
「“SSP MEMBERS”というメールマガジンを始めました。きっかけは、ここで働く中で、施設同士の情報が分からないと感じたことでした。そこで、昨年2021年の6月からメルマガを始めて、利用者の方々に毎週情報発信を行っています。公園内で働く人の顔が見えるツールにするため、それぞれの施設のスタッフが当番制でメルマガを発信しています。最近では、スタッフが雪かきをしている様子や公園内の風景を載せたり、スタッフのブログのような感覚で発信を行っていますね。Jリーグの試合に関しても施設目線でお届けするために、飲食売店の情報、選手の情報や見どころ、その他イベントのことなども発信しています。メルマガ登録後はバックナンバーを見ることもできます。」
確かに、新しいスポーツに挑戦してみる機会ってあまりないですよね。
多くのスポーツ施設が揃っているということを活かして、情報発信を行っているのはとても興味深いです!
△ SSP MEMBERSメールマガジン
▼メールマガジン“SSP MEMBERS”の登録はこちらから
●地域へ活動を広げるために
― 公園内の施設と地域の方々との関わりについてお聞きしたいです。
「スケートボード場である“ボードエリア”を例にあげると、千葉のプロショップやスケートボード協会の方々、蘇我出身のプロスケートボーダーの方、そういったストリートスポーツに関する知識を持った方々にお話を聞きながら設計が行われました。ここのコンセプトとしては、ストリートスポーツを身近に感じてもらいたいという思いがあります。スケートボードは2021年の東京オリンピックでかなり注目を集めたので、初級者の方々でも気軽に挑戦できるような空間をつくりました。利用に際してのマナーブックも作ったので、スケートボードを中心として地域のコミュニティが広がっていけばいいなと思っています。」
△ “ボードエリア”の利用案内
― 昨年できたばかりの“ゴルフパーク”についてはどのような施設となっていますか。
「ゴルフパークでは“パークゴルフ”、“グラウンドゴルフ”、“ターゲットバードゴルフ”、の3つのゴルフができます。休日には、家族連れの方々にもかなり利用していただいています。ゴルフ初心者やこどもたちがゴルフの基礎を学ぶためのスナッグゴルフをイ
ベントとして開催しました。また、この公園内はサッカー関連の利用者が多いので、フットゴルフと呼ばれるサッカーボールを使ったゴルフもできないか検討中です。」
― ゴルフというくくりの中でも様々なことを楽めるよう企画されているのですね。
「そうですね。ここには様々なスポーツをする方々が訪れるので、そういった方々がより多くのスポーツに触れるきっかけをつくれるよう様々なアプローチで企画を行っています。」
― その他、地域の方々に向けたイベントは開かれていますか。
「コロナ禍でここ2年間開催はできていないのですが、“ひまわりフェスティバル”と“RunRunフェスティバル”というイベントがあります。どちらも公園内や施設を地域に開いて楽しんでもらうということが目的です。イベント開催時は、地域の中学生などもボランティアとして手伝ってくれていました。」
― コロナ禍でそういったイベントが開催できない中、他に工夫していることはありますか。
「オンライン講座などを開きました。その講座で東京都内から講師の方をお呼びしたり、他にも参加者の方々とプロサッカー選手をつないで交流する機会があったり、コロナ禍だからこそできたことなのかなと思います。その他にも、Jリーグの試合の際に出店する飲食売店では、現金を触らずにお金を払うことができるようキャッシュレス決済を始めました。そういったコロナ禍の気付きを今後の取り組みでも活かしていきたいです。感染拡大初期と比べると利用者数も徐々に戻ってきています。やはり、リアルに体を動かすことが一番だと思うので、この施設がスポーツを通して交流できる場所として、より多くの人に認識していただけるよう今後も活動していきたいですね。」
施設をより多くの方々に知ってもらうため様々な活動に取り組んでいるのですね。
これからどのようなイベントが企画されていくのか、楽しみです!
佐藤さんへのインタビューを通して、利用者の方々が「スポーツを身近に楽しむ」ためにご活動されているのだなと感じました。
千葉市蘇我スポーツ公園には様々な施設があり、種目の垣根を超えて楽しむために企画を立てているという点にも感心です。
インタビュー後、公園内を散歩してきました。
丁度夕暮れ時で空がオレンジがかる中、公園でサッカーやテニス、散歩する方々の姿を見て、
私自身楽しい気持ちになったと同時に、居心地の良い公園だなと感じました。
今度は私自身も公園内でいろいろなスポーツに挑戦してみようと思います!
△ 筆者散歩時の公園内の様子
佐藤さん、お忙しい中インタビューへのご協力ありがとうございました。
取材:小森廉太 撮影:安田涼生 (NPO法人Drops)