2019年10月,
ぽかぽかインタビューで新シリーズが始まりました.
それは,
蘇我・千葉みなとの今にクローズアップして、
うみまちの”仕掛け人”を取材する,
というものです.
新シリーズの第4回でご紹介するのは,
- ブラウシア管理組合 自治会長
- 千葉みなと地区自治会連合会 副会長
- 千葉みなと地区部会 副会長
という多くの肩書をお持ちの牧野強さん.
▲牧野強さん@空港バス誘致に成功したバス停
前回の第3回に取材した,
ちばみなと.jpを運営している,平澤誠治さんから
ご紹介していただきました.
2人の知り合ったきっかけは,
住んでいるマンションが共通であり,
その管理組合でお二人が
共に役職に就いていたからだそう.
やはり素敵な活動をされている方の周りには
素敵な方が集まるのだなと,
筆者は勝手に納得しているのであった……
さて,
その住んでいるマンションというのが,
何を隠そう,ブラウシアというマンションなのです.
(肩書の一つ目にヒントがありましたね笑)
このブラウシアというマンション,
管理組合のHPもありますし,
色々な活動をして注目されており,
https://www.mlab.ne.jp/management/columns_20161023/
https://www.mlab.ne.jp/management/columns_20180928/
https://www.mlab.ne.jp/management/columns_20181221/
「千葉市都市文化賞2018」においては,
優秀賞(【景観まちづくり部門】ブラウシア)を
受賞されているのです!!!
https://www.city.chiba.jp/toshi/toshi/keikaku/keikan/toshikeikan/2018excellentwork.html
その躍動の裏にー
―牧野さんあり.
今回,その秘密を探るべく,
筆者らは取材を敢行しました.
(取材・小森廉太 撮影・増木宏行)
Q1―1.いつから千葉みなとに?
「実は前回のインタビューの平澤さんと同様,私も生まれが横浜なんです(笑).そして小学四年生の時に千葉市内のみつわ台に引っ越しました.その後結婚して,市川に住んでいたんですが,マンションを買おうと思い,2005年に千葉みなとのブラウシアに移ってきました」
Q1―2.その時の千葉みなとの印象はどうでしたか?
「千葉みなと駅の海側の整備が進んでいくのを目の当たりにしており,将来が楽しみだなと感じておりました」
横浜で生まれて,
大人になって千葉に移り住む人はどのくらいいるのだろうという
変なことを筆者はこの時考えていた笑
▲今回のインタビューは新型コロナ感染症に配慮し行われました(奥の窓は開放し換気中)
Q2―1.管理組合に入ったキッカケは?
「輪番ですね(笑)自治会は子供の頃に親が回覧板を回すのを見て知っていた程度で,自分が将来理事会や自治会に関わることになるとは思ってもみませんでした(笑)ブラウシアに引っ越した当初は,幼稚園に通う子供を通じてしか他の住民さんと関わりを持っていませんでしたし,あまり周囲を気にしていませんでしたから」
意外や意外,そうだったのですね!
「時は下り,第6期(2010年)の時に輪番で管理組合の理事になりました.でも当時の管理会社が頼りにならず理事会の度に紛糾していました (笑)しかも当時はまだ“自治会”がありませんでした」
Q2―2.自治会ができた経緯は?
「ちょうど東日本大震災がありまして……マンションで自治会を持ち,そこで行政と連携することの重要性を痛感しました.そこでたまたま見ていたガイアの夜明けでマンション管理士の存在を知り,それを仲間に見せて,呼んで話を聞こうということになりました.彼らはマンションの価値を高めることを仕事にしているのです.以後,そのようなことを大事にしようという機運が仲間内で高まり,自治会を立ち上げることにも繋がっていきました」
Q2―3.当初から自治会長を?
「立ち上げに関わっていたからということもあり,当時の第9期(2013年)から現在の第15期(2020年)まで自治会長を務めております」
継続は力なり.こういうことを言うのですね.
何が“力”になったかは以下で詳しく……
Q3―1.空港行きのバスの誘致活動での話を教えて頂けますでしょうか?
「元々乗り物に関心があって,マンション前にリムジンバスが通っているのは知っていました.千葉中央や稲毛海岸には止まるのに千葉みなとはスルーされてしまう.マンションが増えてきて需要はあるだろうと予想はしていました.そこで理事仲間に話して,千葉みなとに空港行きバスを止めることを実現しようと動き始めました」
でも一つの自治会だけで行うのは骨が折れそうですね……
「そうなんです(笑)そこで,近隣のマンション自治会や問屋町自治会の人々を巻き込んで千葉みなと地区自治会連合会を立ち上げました.その連合会で改めて先程のバス誘致の話をし,署名を集めて,マンション管理組合やバス会社,行政といった様々なステークホルダーを巻き込みながら千葉市長に提案し,3年くらいかけて実現させました.今は成田空港行きのバスも午前の他に午後にも3便増便され,一定数の利用があるみたいで嬉しく思います」
石の上にも三年ですね!!!
Q3―2.他にも植栽改修活動をなさっているとか?
「住民にアンケートを取ると.『ウチの植栽ショボいね』という意見があったんです(汗)ので,行動派の理事が“植栽改修5ヵ年計画”というものを策定し,実施していったんです.中庭は,こんもりして芝が生えていたんですが,子供がよく遊ぶのでハゲてしまったんです……ので,いっそ平にして人工芝にして夏祭りとかクリスマスに使えるようにしよう!ということで改修を行いました」
▲中庭の様子
ココでイベントやるのは面白そうですねー!
▲実際に中庭を用いてイベントを実施した様子
(出典:https://www.mlab.ne.jp/management/columns_20161023/)
「そして最終年度に千葉銀行の通りの植栽の改修を行いました.フェンスのところの植物の選定は,住民の方の意見を聞きながら行いました.実際の改修活動には,各戸へのポスティングやマンション内での張り紙でその活動を知った老若男女が参加してくれまして,とても素敵な風景になりました.そこにおいては東邦レオ株式会社さんの多大なるご尽力もありました.千葉市の表彰においては,出来た植栽よりも,そのプロセスが良いとお褒めの言葉をいただきました」
▲植栽改修の様子
(出典:https://www.city.chiba.jp/toshi/toshi/keikaku/keikan/toshikeikan/2018excellentwork.html)
Q4.コロナ禍でどのような取り組みをなされていますか?
「密回避のため,ロビーの椅子などは撤去し立ち入り禁止としました.また,Zoomを使って理事会を行ったりしています.ですが,コロナ関係無しに,今後もZoomを併用して,子育てしながら,はたまた遠方から理事会に参加できるよう体制を整えていきたいと思います」
▲利用が規制されているロビー
▲すぐ近くにはこれまた管理組合発案の図書コーナー
Q5.最後に一言お願いできますでしょうか?
「管理組合や自治会での活動を通し、会社勤めだけでは関わることの出来ない様々な人々と知り合うことが出来ました. これからは,千葉みなと地区(千葉港・中央港・問屋町)が防災面でも福祉面でも安心して住み続けられるよう,自治会活動をしていきたいと考えております」
「管理組合は,438世帯にとって,マンションが良くなるような活動をするところですが,自治会はそれだけではありません.地域が良くなるように活動をしなければならない.周りも巻き込みながら活動をすることが重要です」
まちづくりに携わっている人間として,金言を拝聴し,背筋が伸びました.
変わらない大事なものがある一方,変容していくものがある.そんなご時世です.
取材へのご協力.誠にありがとうございました.