2019年10月から始まった、ぽかぽかインタビューの「うみまち仕掛人」シリーズ。
蘇我・千葉みなとの今にクローズアップして、うみまちを盛り上げる活動に取り組んでいる“仕掛人”を取材しています。
<タリーズコーヒー千葉みなと店 峰岸由紀子さん・苅込ひろ美さん>
第24回でご紹介するのは、タリーズコーヒー千葉みなと店で勤務なさっている峰岸由紀子さん・苅込ひろ美さんです。
タリーズコーヒー千葉みなと店は千葉みなと駅の近くに位置していて、ボルボと併設しているので車を見ながらコーヒーを楽しむことができます。そんなお店のベテランお二人にお話しを聞いてきました!
(以下では苅込さんを「苅」、峰岸さんを「峰」で表しています。)
<千葉みなととの出会いについて>
―千葉みなとでお仕事をされるようになったきっかけを教えてください
苅「私はコロナ禍で元々の仕事が少なくなったので掛け持ちできるアルバイトを探していたんですね。それで以前にカフェで働いたことがあったので全然違うアルバイトを探すよりは、内容を知っている方が仕事をしやすいかなと思い、住んでいたのは本千葉だったのですが勤務地が京葉線沿いだったこともあり、1年半ほど前からこの千葉みなと店で働き始めました。」
峰「私は元々このタリーズコーヒー千葉みなと店をご褒美の日や落ち込んだ日など、月に一回ほど来ていたんですよね。それでちょうど私も掛け持ちでできるアルバイトを探していたのですが、若いうちにしかできない仕事をやってみたいと思った時にカフェでアルバイトをしてみたいなと思って調べてみたらここでアルバイトの募集をしていたので、5年前くらいに働き始めたというのがきっかけですね。」
―初めて千葉みなとの街に来て感じた印象はどのようでしたか
苅「ここで働くまであまり千葉みなとに来たことはなかったのですが、初めて来たときには街は割と落ち着いているなと感じました。千葉駅とかになると大きい商業施設がたくさんあって、人混みがすごいというイメージがあるので、千葉みなとは警察や大きい郵便局など、施設が揃っている割にはごちゃごちゃしていない静かな街だなと思いました。」
峰「私は高校生の時まで稲毛海岸に住んでいたんですけど、その時千葉みなとはただの通過点でしかなく、工場がある街としか認識していなかったですね。いざ来てみると色々な施設があって今までのイメージががらっと変わった印象があります。」
確かにカフェで働いてみたいと誰しも1度は思ったことがあるのではないかと思います。それを実行に移せてしまう行動力が素晴らしいですね。また、施設がたくさんあるのに街が落ち着いているというのは、言われれば納得でした。着眼点がすごいと思います。
<千葉みなとの魅力・変化について>
―千葉みなとの魅力は何だと思いますか?
峰「私たちは朝の出勤時間が多いので、これから仕事に行くお客様を接客することがほとんどなのですが、常連のお客さんを含めて皆さんすごく温かいところが魅力です。例えば新人のアルバイトの子が入ってきたら、みんなそのことを配慮して対応してくださって、とても仕事しやすいところなど、お客様との関わりの中ですごく温かさを感じています。」
苅「千葉みなとの街自体で言うと、先ほどの静かで落ち着いているというのは魅力ですね。海も近く海風が気持ち良いので、散歩にすごく適していると思います。」
―昔と今の千葉みなとを比べて感じる変化はありますか?
峰「先ほども言ったように私が高校生くらいのころは本当に何もないという印象だったんですけど、様々な企業さんが集まっていてかつ美術館などの施設も充実しているので、これからも発展しうる場所である『魅力がある街』に変化したと思います。まだまだたくさんのお店ができていったら良いなと思いますし、市役所も改装されて発展が止まらない街という感じがします。」
苅「私は昔の千葉みなとを知らないので街の変化というとわからないのですが、働いている中で人の変化を感じる時はあります。というのもこの春の時期になると、移動や定年退職で常連さんだった方があまり来れなくなってしまったり、いなくなってしまったりと寂しい部分もある一方で、常連さんが新たに初めましての方を連れてきてくれて常連さんになってくれたりと人のサイクルができているお店なのかなと思います。」
―コロナ以前と以後で変化したことはありますか?
峰 「大きく変わったという気はしないですけど、コロナが1番流行っていた時には、ずっといらっしゃっていたおじいちゃんおばあちゃんが一気に来なくなってしまいましたね。それでも最近は、あんまり多くは無いですけどすこし寄ってくれる方も増えてきて戻りつつあるとは思います。」
苅 「他には、最近戻ったんですけどコロナ中は席数が減っていましたね。だいぶ距離を空けなければいけなかったりして大変でしたね。」
「魅力がある街」という言葉をその街で働いている人がおっしゃっているというのが、やはり素晴らしい街なのだと実感しました。これからの発展が見込める街に人が集まるのは当然のことであるし、人のサイクルができているというのがどんどん街が発展していく一要素なのかもしれませんね。
<お仕事について>
―働き始めた時のお店の印象ってどんな感じでしたか?
峰「こんなにカフェが大変な仕事だと思いませんでした。このお店はフランチャイズだからかもしれませんけど、店長も様々な所の店長を経験されているので、店長の店舗運営の方針もとても丁寧かつ厳格で最初は本当に大変でした。」
苅「私はカフェで働いたことがあったので、仕事的にはなんとなく理解できましたが、しなければならないことや求められることが多い点で大変だと感じます。」
―どういったことを気にかけながらお仕事をしていますか?
峰「朝ここに来てくださっている人は出勤前に来ているというのを考慮して、いかに元気よく『いってらっしゃい』の気持ちで送り出してあげられるのかというところを気にかけて働いています。『仕事に行きたくないなー」みたいな方も結構いらっしゃるんですけど頑張って欲しいので、例え自分が元気のない日でもそれを感じさせず元気を出してもらえるように頑張っています。」
苅「私は、全てを通してお客様が気持ち良く過ごせる空間を作るように気をつけています。室内の温度もそうですし、清潔さ、ドリンクやフードの味や見た目も含めてお客さまがどう感じるのかが大事だと思っているのでその点心がけないといけないと思っています。」
―どういった時にやりがいを感じますか?
峰「自分が作ったギフトが喜ばれたり、『美味しかったよ』とか『また来ます』とかそういった声をいただいた時はこの仕事をやっていて良かったなという気持ちになりますね。お客様と親密だからこそ、そういった言葉をいただいた時により嬉しく感じますよね。」
苅「ギフトというのはコーヒー等の贈り物的なもので手作りで作るんですが、喜んで貰えるように、かつ値段以上のものを提供できるようにみんなでラッピングを頑張っています。」
お二人とお話しているとパワフルさが伝わってきて元気が出ること間違いなしでした。仕事前にここに寄るお客様の気持ちが分かります。
ぜひお友達の誕生日や両親への贈り物などとして渡したいですね。
<地域の人々との関わりについて>
―お客様と親密な関係を築くためにしていることはありますか
峰「コーヒーの好みやミルク・砂糖の個数、支払い方法など、朝の常連さんに関してはほぼほぼ覚えているのですが、もちろんその方がスムーズなのに加えて、向こうも覚えてくれているんだなと感じて話しかけてくださったりと、そこからコミュニケーションが生まれることが多いですね。
苅「やはり普通のカフェだと、食事が済んだらお下げしたりする場合、帰って欲しいみたいな雰囲気がどうしても出てしまうと思うんですけど、ここでは長居して欲しい、あるいはゆっくりして欲しいというような雰囲気作りをしているので、そういった面からもコミュニケーションが生まれやすいというのがあるかもしれません。」
―お客様と関わる機会は他にありますか
峰「今はやっていないのですが、コーヒースクールをここで行っていて、一般のお客様と少人数制でコーヒーのハンドドリップの方法を教えるスクールを開催していました。」
苅「他にも、オーダー貰ってから他のタリーズやカフェでは自分で受け取りに来ることが多いと思うんですけど、千葉みなと店はどちらかと言えば番号札渡したり、常連さんならお顔を覚えているので何も渡さずに自分たちで持っていくというのが多いと思います。」
―主にどのような年代の方がご来店されていますか
峰「20代のOLさんや60代の方が多いと思います。学生は少なく高校生はまず来ないですね。また、最近ここでよく見かけるのが、仕事の面接や保険の商談などで、フォーマルな話をしていらっしゃる方も多いですね。」
苅「ベビーカーでお母さんが来たり、旅行にこれから行くのかスーツケースを持って来る人もいらっしゃいます。結婚式場も近いので、行く前に皆で集まって行くとかもありますね。あとはポートタワーでイベントがあったりするとその前に寄ったりするお客様も来ますね。」
店員さんに覚えられてもらえて、かつコーヒーの好みまでも知ってもらえていたらものすごく嬉しいことですよね。そういった丁寧かつ親しみやすい接客がお客様が絶えない理由なのですね。
<最後に>
千葉みなとの朝を支える素敵なお二人のインタビューはいかがでしたでしょうか。お二人がいかにお客様に心地よくいてもらえるかを追求しているというのが分かりますね。皆さんも千葉みなとに立ち寄ることがありましたらご利用してみてはいかがでしょうか。
苅込さん、峰岸さんインタビューありがとうございました!
(取材:宮/記録・撮影:安田)